実習のこころえ(平成26年3月改訂版)

~ 学生を受け入れる事業所のみなさま 学生を送り出す養成校のみなさまへ~

2012年秋、きょうと介護・福祉ジョブネットでは、社会福祉士実習及び介護福祉 士実習を行った学生及びその学生を受け入れた事業所に福祉実習に関するアンケー トを実施しました。(2013年秋第2回アンケート実施により改訂) その後、養成校と事業所との意見交換会を開催し、アンケート結果を検証したと ころ、両実習とも新カリキュラムにより効果的に進められていましたが、実習受入 に対する心がまえという部分では、若干検討が必要と思われる事項がありました。 そこで、学生・養成校と受入事業所双方にとって、実習が今以上に実りあるもの になるようにと思い、アンケートや意見交換会での意見をもとに、実習を効果的に すすめるための「こころえ(心得)」を作成しましたので、ご活用ください。

きょうと介護・福祉ジョブネット
大学等連携プロジェクトチーム
2014年

事業所がすると効果があること

① 学生に事業所の状況を知ってもらう

  • 事業所で大切にしていること(理念や基本方針)や特徴を伝えてみてはいかがでしょうか。
  • 学生にどんな実習メニューがあるか伝えてみてはいかがでしょうか。
  • 学生が実習先を選びやすいように、パンフレットを作ってみてはいかがでしょうか。

≪効果≫
・この事業所で出来そうな実習を、学生自ら考えることができるようになります。
・学生が、自らの実習目標を立てやすくなります。
≪実習アンケートや養成校との意見交換会からの意見など≫
・実習のイメージをつかむためには、施設について理解を深める必要性を感じた。
・事業所が自施設の特徴をしっかり語れる必要があるように感じた。
実習のこころえ(きょうと介護・福祉ジョブネット大学等連携プロジェクトチーム)

② 事業所内で、実習の受け入れについて意識統一をする

  • 実習生を受入れる意義を話し合ってみてはいかがでしょうか。
  • 実習指導者を先頭に、実習受入や指導方針を職員間で統一されてみてはいかがでしょうか。
  • 実習指導者に、具体的な実習内容(権限)を任せてみてはいかがでしょうか。
  • 毎日、短時間でよいので実習生と話す機会を設けてはいかがでしょうか。

≪効果≫
・実習は、後継者育成など社会的に意義があります。職員間で実習内容等を統一することで、職場
全体で学生を指導していこうという雰囲気になっていきます。
・受入れや指導方針を統一することで、実習生の戸惑いを少なくさせることになります。
・指導者に、実習に関して裁量を与えることで、学生の「やりたい気持ち」を実現させることがで
きるようになります。
・毎日、指導者が実習生に話しかけることで、実習内容の振返りや修正に繋がります。
≪実習アンケートや養成校との意見交換会からの意見など≫
・実習指導者ではない職員に、「関係ない、教えることが出来ない」と実習について対応をしても
らえなかった。
・実習について目標を共有した上で、毎日の目標も決めて具体的な実習ができたことはよかった。
・実習指導者に(臨機応変にプログラムの変更が出来るなど)裁量を持たせもよいのではないか。
・毎日短時間でも実習生と話す機会があった事業所は学生の満足度も高いことがアンケートより伺
えます。

③ 学生・学校・事業所で、実習の目的や方針を共有していく

  • 学校が実習で求めている方針は、事業所内で共有できているでしょうか。
  • 学生に実習メニューを示すとき、しっかりと説明ができているでしょうか。
  • 巡回指導の際「学生と先生」「指導者と先生」「全員」と分けて話をされてみてはいかがでしょうか。

≪効果≫
・学生と学校と事業所が、到達点を共有することで三位一体の実習につながっていきます。
・実習メニューを丁寧に説明することは、指導者の意図がしっかりと学生に伝わっていきます。
≪実習アンケートや養成校との意見交換会からの意見など≫
・なぜ、この実習メニューが必要なのかわからなかった。
・社会福祉士の実習なのに介護ばかりだった。
・帰校日や巡回相談の際、先生からの助言と実習内容がかみ合わなかった。

④ 事業所が実習生を受け入れる環境を整える

  • 学生が学びやすいように、ロッカーや机などを用意してみてはいかがでしょうか。
  • 「ほっ」とできるスペース(休憩スペース)を作ってはいかがでしょうか。

≪効果≫
・学生は、初めて関わる事業所での実習のため、とても緊張しており、アメニティの充実は、学生
に気持ちが伝わる一つの方法です。
・休憩スペースは、緊張をほぐし、次の「やる気」につながります。
≪実習アンケートや養成校との意見交換会からの意見など≫
・実習生の休憩室やロッカーがあり、また実習生貸出用資料なども整っていた。
・休憩室が、他の職員と一緒だったので常に緊張した状態が続いていた。

⑤ 事業所内で実習でのルールを確認してみましょう

“いま”しっかりと実習でルールが守られているか点検しましょう。

≪点検項目≫
・ハラスメント対策は大丈夫ですか。(実習は教育。懇親会などは、基本的にご法度です。)
・個人情報の保護は大丈夫ですか。(利用者の情報保護、学生の情報保護は守れていますか。)

養成校がすると効果があること

① 学生に事業所の状況を知らせる

  • 事業所が大切にしていること(理念や基本方針)や特徴を、伝えてみてはいかがでしょうか。
  • 事業所ではどのような実習メニューがあるか、伝えてみてはいかがでしょうか。

≪効果≫
・伝えることで学生に学ばせたい実習内容を明確にすることにつながっていきます。
・事業所で出来そうな実習内容を伝えることができ、学生が実習の目標を立てやすくなります。
≪実習アンケートや事業所との意見交換会からの意見など≫
・事業所がプレゼンをして、学生の実習先を選択させる方法も模索できるのではないか。

② 学生・学校・事業所で、実習の目的や方針を共有していく

  • 実習前の事前の打ち合わせが大切です。三者で十分な情報共有されているでしょうか。
  • 学校が事業所に求めている実習の方針を共有できているでしょうか。
  • 事業所に学生の特徴や学生の課題が伝わっているでしょうか。

③ 学生とともに実習でのルールを確認してみましょう

“いま”しっかりと実習でルールが守られているか点検しましょう。

≪点検項目≫
・実習に一定の費用(交通費、食費、宿泊費用等)がかかることを、学生は納得していますか。
・個人情報保護などのルールは、施設の特性や利用者の状況によって、柔軟に対応していることを学
生は理解していますか。
・実習生でも事業所の顔となります。社会人としてのマナーの再点検をお願いします。