先輩インタビュー~福祉の星~

今までに一番心に残っている出来事は?

スポーツがお好きで、自分のペースで生活をされているある男性ご入居者が私のユニットにおられます。その方が月に一度開かれる生け花教室で他のご入居者が活けた生け花をご覧になり、「参加したい」と言われました。 はじめ、「生け花に関心なんてあったんだな」と驚きました。お話を聞くと「綺麗なもの好きやし花も好きや。やったことないけど大丈夫か。」と仰いました。ご希望もあったので、次の月の生け花教室に参加されました。 生けたお花を居室に飾られ、ご家族や職員を居室に招き、「どうや。これわしが作ったのや。」と話されて、手に取って眺められるなど非常に嬉しそうにされていました。

井淵さん(社会福祉法人 京都福祉サービス協会)

一番心に残っていることは、ご利用者からの言葉です。 その方は、夕食後に排泄介助(パット交換)をして就寝していただくという事で、よく関わっていました。排泄介助後にはいつも「ありがと」と言ってくださる方なのですが、3ヶ月たった時「上手になったな」と言ってくださいました。この方は私を一人の職員として個別に見てくださったのだなと感じ、うれしく思いました。

徳田さん(社会福祉法人 あしぎぬ福祉会)

私は特別養護老人ホームで働いています。入所される前は俳句の先生をされていたご利用者の方がおられ、入所されてからは俳句を披露する機会もなく、自分に対して自信をなくされているように感じる方でしたが、個別のレクリエーションとして他利用者の方々の前で俳句を詠んでいただくレクリエーションの企画をしました。職員と一緒にではありますが、俳句を考え、実際に他利用者の方々の前で2つほど詠まれました。その時の自信を取り戻された顔と笑顔は今でも忘れられません。

岡田さん(社会福祉法人 博愛福祉会)

私自身は長くご一緒したお客様ではありませんでしたが、初めて看取りのケアの場を経験し、長くケアを担当された先輩方が涙されていた姿がとても心に残っています。  介護は日常生活やしたい事を、例え手を借りたとしても自分でできたという喜びを感じて頂く、ご自身でできることを奪わないという自立支援の考え方が基本となります。自分の人生を自分で意思決定し、主体的に生きるという尊厳を守ることを大切にし、そのお手伝いをします。「その人にとって満足のいく人生とはどのようなものか?」を日々、試行錯誤を重ね、お客様と向き合い続けます。しかし、老いるとはできないことが増えていくということでもあり、懸命に考えてもケアが実らないこともあります。やりがいについて考えこんでしまう時もあります。そうした中でお客様の時間と幸せと、最後まで真摯に向き合い続けていた先輩方の姿が心に残っています。

長野さん(株式会社ユニマット リタイアメント・コミュニティ)

とある入居者とのかかわりです。当時私は入職して数ヶ月で、大学で学んだことは活かせず、介護技術も素人同然でした。そんな私のつたないトイレ介助を、終えたときに必ず「ご苦労様」と声を掛けてくれる入居者がいました。  ある日のつたない介助が終わると、この入居者は「よく出来ました。」と笑顔を見せてくれました。私は「今の感じ!?」と思わずタメ口で返しましたが、「いまの1番よかったよ。」と答えてくれました。この時、入居者にとって最適な介助の感覚をつかみ、私も自信を持つことが出来ました。  介護に"コレ"という万能な技術は存在しませんが、やはり自分がしっくりきている感覚というものは必要です。この時の「よく出来ました。」は今でも私の支えとなっています。  この方の「よく出来ました。」はもう聞くことが出来ません。ですが、一瞬のかかわりは一生ものです。自分の何倍もの時間を過ごしてきた人たちとの出会いと、人生の最後を手伝う経験は、他の仕事に代えられない宝です。

笠井さん(社会福祉法人 青谷福祉会)

初めて入居者様の看取りを行ったときです。呼吸器を着けた状態で、私の目を見て頷いて下さるなど、亡くなられる前の姿がとても印象に残っています。通夜にも参列させていただき、改めて人の一生に寄り添う仕事なのだと実感しました。

白髪さん(社会福祉法人 大樹会)

現在働いている事業所が、私の介護職員初任者研修での実習先でした。6日間の実習期間中にも「うちで働いてみない?」とお誘いを受けていました。実習が終わって提出したレポートと共に、実習先での先輩方からの寄せ書きが同封されていました。この寄せ書きを見て、「この事業所で働きたい」と思いました。

中川さん(社会福祉法人 未生会)

初めは何もわからず失敗ばかりで保育士に向いていないのかな?!と思う事もありましたが、0歳児から3歳児までの3年間同じクラスの担任を持たせてもらい、保護者の方から「3年前より成長した」「先生で良かった」と声を掛けて頂いた時には、‘‘頑張って良かった‘‘、‘‘子ども達と毎日向き合って良かった‘‘と感じました。

伊藤さん(社会福祉法人 永興福祉会)

あるご利用者が亡くなられた時に、ご家族が「皆さんに看取ってもらえて、ここで過ごせて良かったです、ありがとうございました」と言ってもらえたことが一番心に残っています。施設に来られるまでのご利用者の人生は家族が一番知っているけど、施設での生活は私たち介護士が一番近くで、そして一番長く密接に関わっています。最期の時を家族が一緒に過ごせなくても、ご利用者がどのように施設で過ごして最期を迎えられたのかを私たちが家族に伝えることも仕事なのだと感じました。ご家族がそうやって声をかけて下さった時、亡くなった方の死を惜しみながらも「今までありがとう」と感謝の気持ちで送り出せる関係を築けるようにすることが出来たのかな、と思いました。日々のご利用者のサポートだけでなく、ご利用者とご家族を繋ぐ役割も出来たのかな、と凄く学んだことが今でも一番心に残っています。

西村さん(社会福祉法人 青谷福祉会)

ご夫婦で入所されていた方が、鶴橋にある自宅へ一度帰ってみたいと希望され、職員同士で計画をたてました。公共交通機関を使用し、電車では事前連絡にてスロープ等の準備をお願いしました。 到着し、ずっと住まわれていた家に入ると、ご近所の方々が大勢来られ、利用者様はもちろん職員の私にとっても大変良い思い出になりました。 昔の話をされている時など、施設での生活と違い、始終笑顔で普段見ることの出来ないご様子でした。ご家族の方も大変喜ばれ本当に行って良かったと思いました。

長野さん(医療法人 三幸会)