先輩インタビュー~福祉の星~

しんどいことはどんなこと?

先に述べたように、この仕事は人との関わり合いです。それが良くも悪くもあるのですが、「しんどいなあ」と感じるのは大体が悪く転ぶときです。 例えば、現場から「これを先方に言っておいてもらわないと困る」と要望がある時。「言うことと、実際にしてもらえるかは別物なんだけど…」と思いながらも、言葉を選びながら丁寧に、慎重にお伝えする。「こういう理由で無理です」という返事。やっぱりな、その理由じゃ仕方ないな、と思いながら、うまいこと、波風立たないように現場に返す。「なんで!ちゃんと言ったの?」と言われる…先方にも、現場にも、お互いの悪い印象を付けることは避けなければならない…荒波が立つときに、どこにもよろけずにしっかりと立つことに神経を使い、頭をフル回転している時にふと「しんどいなあ」とこぼしてしまいます。

金子さん(社会福祉法人 カトリック京都司教区カリタス会 総合福祉施設 東九条のぞみの園)

これは精神的な話なのですが、毎日一緒に過ごしていた利用者様が退所になった時が一番しんどいです。 その時を迎えようとしておられる利用者様の姿を見ると、それを助けることの出来ない自分の不甲斐なさ、無力感で心がいっぱいになってしまいます。

松田さん(社会福祉法人 北野健寿会)

用件が重なることです。例えば夜勤業務中に、自立度の高い人はトイレ介助を希望する際にコールを鳴らします。これがとことん重なるんです。不思議と同時に鳴ります。個々の転倒リスクなど踏まえて優先順位を決めさせてもらいますが、やはり「早くしなきゃ早くしなきゃ」と焦ってしんどい思いを毎回しています。人間を相手にする仕事なので、そういっためぐり合わせがあるんです。もはや神秘です。

笠井さん(社会福祉法人 青谷福祉会)

身体的に無理の出来ない方への支援、自分自身が精神的に追い込まれる事とかしんどい事は数えきれないほどたくさんあります。でも、しんどさに耐える事で仕事へのやりがいや面白さが増えていく事で楽しくなり仕事が頑張れると思います。しんどい事は多々ありますが頑張った分周囲から信頼されるので悩んだり困ったりした時助けてくれます。

小田さん(国民健康保険山城病院組合)

 入浴介助でバタバタ忙しい時にしんどいと思ったことはあります。また、ご利用者につばをはかれたり、人をつねったりされる時は、どのような声かけをすれば良いかが難しいと思います。どうすればリラックスしてもらえるかなと日々思案しています。

小石原さん(社会福祉法人 みねやま福祉会)

日頃、御利用者様より「兄ちゃんやさしいね」や「あなたが来てくれるとうれしい」等のお言葉を頂き、ある御利用者様に話し掛けた際、他の御利用者様よりやきもちをやかれたりもします。 モテる男はつらいのと、一歩施設を出ると「さえない中年オヤジ」という現実を突き付けられるのはもっとつらいです(笑)。

松本さん(社会福祉法人 和光会)

どれだけ「楽しい」と思える仕事でも、しんどい事はたくさんあると思います。訪問介護は拘束時間が長い日もあったり(朝から晩までとか)、その分空き時間が長くなったりと生活リズムを整えるのが中々できないのが難点です。また、家から家へと移動しないといけないので、バイク移動が大変です。家それぞれにこだわりやルール等があるので、その都度対応していかなくてはなりません。

澤田さん(株式会社 サクセスフルエイジング)

 老健の入所という職場なので、利用者さんの多くが認知症を患っておられ、夕刻になると帰宅願望が多くみられます。その時に、どういった声掛けが適切か、どう接することで落ち着きを取り戻すか、日々、試行錯誤の毎日です。職員の数にもっと余裕があれば、その時に一緒に外に出たりする関わり方も出来るのでなないかと考えると、してあげられないもどかしさが歯がゆいと感じてしまいます。

村田さん(医療法人 健康会)

夜勤に慣れるまでが大変でした。最初は出勤前から緊張してなかなか眠れず、そのまま夜勤に入り、朝方の記憶が飛ぶほどしんどかったです。今は、夜勤のテンポが徐々にわかり、出勤前はしっかり寝て体力をためているので、最初の頃よりは少しだけ楽になりました。

作山さん(アーバンスタイルケア株式会社)

おそらく、どの福祉分野でも体力的な負担はあると思います。特に自立度の低い利用者の支援は全介助の場合もあり体の使い方を間違えると、すぐに腰を痛める、肩があがらない等、体の故障が起きてしまいます。また楽しく過ごすという面があると同時に命を預かる業種でもあることは精神的に削られることがあり、リラックスする方法やプライベートで疲労を発散することの重要さを思い知らされます。自身の負担のみでなく他のスタッフとの支援内容を巡って衝突することや考えの違いから連係に支障が来すこともあります。  この業種で負担が出た場合、一度リセットできる手段を持つこと、他者は違うということを受け入れる方法を持つことが必要になると思います。

松原さん(公益社団法人 京都市身体障害児者父母の会連合会)